第72回
2018年7月28日(土)
「九州の尾瀬 樫原湿原で湿地に生える植物を見よう
参加者:24名
標高600mにある樫原湿原は平地より気温が5℃ぐらい低く、平地の猛暑が嘘のようでした。佐賀大学の辻田先生に、ランを食害するハモグリバエとその被害状況を説明していただいた後、ラン科の植物を中心に、湿地に生育・生息する植物・昆虫をじっくりと観察しました。
日向はさすがに暑く、日陰で開会式 ランミモグリバエについての説明(辻田先生)
ランミモグリバエの幼虫はランの花や果実を食害するため、種子が正常にできなくなるそうです(配布資料より) 観察風景@
ヌマトラノオとオカトラノオの雑種が発生しているそうです
観察風景A
みんなでサギソウの写真撮影会
コバギボウシ(キジカクシ科)
コオニユリ(ユリ科)
オニユリにはムカゴができますが、コオニユリにはむかごはできません
ジュンサイ(ジュンサイ科)
ゼリー状の膜で覆われた若芽は食用ですが、樫原湿原の動植物の採集は禁止です
サワギキョウ(キキョウ科)
佐賀県:絶滅危惧U類種
ランミモグリバエに食害されたキンラン(ラン科)の果実
環境省:絶滅危惧U類
佐賀県:準絶滅危惧種
ノヤマトンボ(ラン科)[別名オオバノトンボソウ]
例年は食害がひどく開花までもたない個体が多いですが、今年は多くの個体が綺麗に開花しました
カキラン(ラン科)の果実
カキランは湿原内の明るい場所に生育するためか、ランミモグリバエの食害は少ないようです
ユウスゲ(ススキノキ科)[別名キスゲ] カワラナデシコ(ナデシコ科)
モウセンゴケ(モウセンゴケ科)
葉にある粘毛から粘液を分泌して虫を捕らえます
サギソウ(ラン科)
環境省:準絶滅危惧
佐賀県:絶滅危惧U類種
イヌタヌキモ(タヌキモ科)
水中に捕虫嚢をもつ食虫植物です
環境省:準絶滅危惧
ツチアケビ(ラン科)の果実
こう見えてもランの仲間です
ヒツジグサ(スイレン科)
未の刻(午後2時)頃に花を咲かせます
ヌマトラノオ(サクラソウ科)
ハッチョウトンボ(雄)
世界最小のトンボです(約2cm)
佐賀県:絶滅危惧U類種
ハッチョウトンボ(雌) チョウトンボ(雄)
キトンボ(雌)
(中原運営委員が産卵弁を確認)
キイトトンボ(雄)
モノサシトンボ(雄) ベニイトトンボ(雄)
環境省:準絶滅危惧